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ニュースレター

欧州データ法(Data Act)の法案の公表

著者等
殿村桂司今野由紀子(共著)

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出版社
長島・大野・常松法律事務所
書籍名・掲載誌
NO&T Technology Law Update ~テクノロジー法ニュースレター~ No.10/NO&T Europe Legal Update ~欧州最新法律情報~ No.7(2022年3月)
業務分野
キーワード

※本ニュースレターは情報提供目的で作成されており、法的助言ではありませんのでご留意ください。また、本ニュースレターは発行日(作成日)時点の情報に基づいており、その時点後の情報は反映されておりません。特に、速報の場合には、その性格上、現状の解釈・慣行と異なる場合がありますので、ご留意ください。

はじめに

 2022年2月23日、欧州委員会は、公平なデータへのアクセスおよび利用に関する統一ルールの規則案(Proposal for a Regulation on harmonised rules on fair access to and use of data (Data Act) を公表しました※1(以下「データ法案」といいます)。データ法案は、2020年2月に欧州委員会が公表した「欧州データ戦略(European strategy for data)」で提案された法的枠組みの一つであり、「データ経済における関係者間でデータの価値を公平に配分し、データへのアクセスおよび利用を促進する」ことを目的として※2、関係者間でデータを共有する際の障壁を取り除くための措置を提案しています※3

 データ法案は、個人情報の保護に関する一般データ保護規則(GDPR)とは異なり、個人データだけでなく非個人データ(産業データ)を含むデータを対象にしている点が大きな特徴です。主としてIoT製品や関連サービスの提供者に、製品・サービスの設計段階からユーザーによるデータへのアクセスを可能とする義務や、第三者へのデータ提供義務などが、また、クラウドサービス事業者に、ユーザーが他のサービスへ乗り換えることを容易にするため所定の措置を講じる義務などが課されることから、IoT製品やIoT製品を組み込んだ製品(自動車、スマート家電、消費財、医療・ヘルスケア機器、農業機械その他産業機械など)、もしくはクラウドサービスをEU域内で提供する日本企業にも大きな影響を与えることが予想されます。なお、GDPRの制裁金に関する規定が準用されており、違反に対して高額な制裁金が科される可能性があります。

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