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『買収ファイナンスの法務<第3版>』
中央経済社 (2026年1月)
大久保涼(編著)、宮崎隆、服部紘実(共著)
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ニュースレター
インドの企業結合規制―取引価値基準が2024年9月10日に施行―(2024年9月)
※本ニュースレターは情報提供目的で作成されており、法的助言ではありませんのでご留意ください。また、本ニュースレターは発行日(作成日)時点の情報に基づいており、その時点後の情報は反映されておりません。特に、速報の場合には、その性格上、現状の解釈・慣行と異なる場合がありますので、ご留意ください。
インド競争法(Competition Act, 2002)に基づき、企業結合の当事者とグループの資産及び売上高を基準として、一定の規模の企業結合は、インド競争委員会(Competition Commission of India)への届出が必要となる※1。インドの企業省(Ministry of Corporate Affairs)は、2024年3月7日に通達※2を出し、届出基準を変更するとともに、小規模取引の除外(de minimis exemption)の基準も変更した。これらの基準の変更により、届出が不要となる企業結合の範囲が拡大する。
企業省が出した通達により、2024年3月7日以降、企業結合の届出基準が変更されることとなった。新旧の届出基準は以下の通りである※3。同日以降は、新基準のいずれかに該当すると、原則としてインド競争委員会への届出が必要となる。
<旧基準>
| 資産 | 売上高 | ||
|---|---|---|---|
| インド国内合計 | 当事者 | 200億ルピー | 600億ルピー |
| グループ | 800億ルピー | 2,400億ルピー | |
| 全世界合計 | 当事者 |
10億米ドル (そのうち、インド国内で100億ルピー) |
30億米ドル (そのうち、インド国内で300億ルピー) |
| グループ |
40億米ドル (そのうち、インド国内で100億ルピー) |
120億米ドル (そのうち、インド国内で300億ルピー) |
|
<新基準>
| 資産 | 売上高 | ||
|---|---|---|---|
| インド国内合計 | 当事者 | 250億ルピー | 750億ルピー |
| グループ | 1,000億ルピー | 3,000億ルピー | |
| 全世界合計 | 当事者 |
12億5,000万米ドル (そのうち、インド国内で125億ルピー) |
37億5,000万米ドル (そのうち、インド国内で375億ルピー) |
| グループ |
50億米ドル (そのうち、インド国内で125億ルピー) |
150億米ドル (そのうち、インド国内で375億ルピー) |
|
*2024年3月28日現在、1ルピー=約1.8円
企業結合が上記1の届出基準に該当する場合であっても、企業結合の対象会社のインド国内の資産が35億ルピー以下又はインド国内の売上高が100億ルピー以下である場合には事前届出が不要とされていた。今回の改正により、小規模取引の除外の基準が、資産につき45億ルピー、売上高につき125億ルピーに変更された※4。この基準は2024年3月7日から2年間有効である。
日本企業はこの小規模取引の除外を多用してきており、インドでの届出を不要と整理する際の非常に重要な拠り所となっているため、今回の基準の変更は好ましい変更といえる。
※1
2023年インド競争法改正法(Competition (Amendment) Act, 2023)により取引価値基準が導入され、取引価値が200億ルピーを超える場合において、対象会社がインドで実質的な事業(substantial business operations in India)を行っている場合には、インド競争委員会への届出が必要となる。同改正はまだ施行されていない。
※2
https://cci.gov.in/images/whatsnew/en/1130e1710307182.pdf
https://cci.gov.in/images/whatsnew/en/1131e1710307257.pdf
※3
インド競争法において、2年毎に卸売物価指数等に基づいて基準の変更を検討することとされている。前回の基準の変更は2016年3月に行われた。
※4
脚注1記載の取引価値基準に該当する企業結合には小規模取引の除外が適用されない。そのため、取引価値基準に該当すれば、対象会社のインド国内の資産や売上高にかかわらず、インド競争委員会への届出が必要となる。
本ニュースレターは、各位のご参考のために一般的な情報を簡潔に提供することを目的としたものであり、当事務所の法的アドバイスを構成するものではありません。また見解に亘る部分は執筆者の個人的見解であり当事務所の見解ではありません。一般的情報としての性質上、法令の条文や出典の引用を意図的に省略している場合があります。個別具体的事案に係る問題については、必ず弁護士にご相談ください。
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