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ニュースレター

速報 令和8年個人情報保護法改正法案 第4回 子どもの個人情報等に関する規律

著者等
水越政輝早川健(共著)
出版社
長島・大野・常松法律事務所
書籍名・掲載誌
NO&T Data Protection Legal Update ~個人情報保護・データプライバシーニュースレター~No.73/NO&T Technology Law Update ~テクノロジー法ニュースレター~ No.77(2026年4月)
関連情報

特集

「速報 令和8年個人情報保護法改正法案」につきましては以下もご参照ください。

業務分野
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※本ニュースレターは情報提供目的で作成されており、法的助言ではありませんのでご留意ください。また、本ニュースレターは発行日(作成日)時点の情報に基づいており、その時点後の情報は反映されておりません。特に、速報の場合には、その性格上、現状の解釈・慣行と異なる場合がありますので、ご留意ください。

はじめに

 令和8年4月7日に閣議決定された「個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律案」(以下「改正法案」といいます。なお、改正法案として条番号を記載しているものは、改正後の法律の条番号を指します。)では、16歳未満の子ども及び未成年者の個人情報等に関する規律を設けることが提案されています。具体的には、(i)16歳未満の子どもの個人情報等を取り扱う場合における本人に対して行うべき通知や同意取得について、法定代理人への通知や法定代理人からの同意取得の義務(ii)16歳未満の子どもによる利用停止等・第三者提供の停止の請求、及び(iii)未成年者の最善の利益を優先して考慮した上で必要な措置を講ずる努力義務が含まれています。

 現行の個人情報の保護に関する法律(以下「現行法」又は「法」といいます。)の枠組みの下でも、「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン」に関するQ&Aにおいて、一般的に12歳から15歳までの年齢以下の子どもについて法定代理人等から同意を得る必要があると考えられる旨等が示されているものの、改正法案は、子どもの個人情報等の保護に関する国際的な動向も踏まえつつ、法律レベルでその保護を強化するものであり、子ども向けサービスを提供している事業者はもちろんのこと、子どもの個人情報を取り扱っている又は(積極的に意図していなくても)その可能性のある事業者においては、改正法案への対応の要否及びその具体的な対応事項について整理していくことが重要になります。

 本ニュースレターでは、①子どもの個人情報等の保護に関する今回の改正法案の内容及びポイントを解説するとともに、②今後対応を検討すべき事項について述べます。

法定代理人への通知及び法定代理人からの同意取得義務

1. 改正法案における主な規定内容

 個人情報取扱事業者が16歳未満の子どもの個人情報を取り扱う場合には、一定の場合を除き、本人に対して行うべき通知について法定代理人に対して行い、また、本人からの同意取得について法定代理人から取得しなければならないとされています(改正法案40条の2第1項)。具体的には、法の各規定の文言が改正法案40の2第1項に基づき読み替えられる形で定められています※1,※2

(1) 通知義務※3

 本人が16歳未満の子どもの場合には、法21条1項に基づき利用目的の通知を行うときには、「法定代理人に通知しなければならない」こととなり、また、同条2項に基づき書面(電磁的記録を含みます。)により個人情報を本人から直接取得するときには法定代理人に対する利用目的の明示が必要となります。また、法26条2項に基づき、漏えい等の本人への通知をすべき場合には、法定代理人に対して通知することが必要となります。

(2) 同意取得義務

 本人が16歳未満の子どもの場合には、利用目的による制限に係る目的外利用等のための同意取得(法18条1項・2項)、要配慮個人情報の取得のための同意取得(法20条2項)、個人データの第三者提供のための同意取得(法27条1項)及び外国にある第三者への提供のための同意取得(法28条1項)について、例外事由※4に該当せず本人の同意取得が求められるときには、それぞれ法定代理人から同意を取得する必要があります。

(3) 適用除外

 もっとも、以下の場合については、法定代理人への通知及び法定代理人からの同意取得を義務づける読替の対象外とされています(改正法案40条の2第1項各号)。これらの適用除外は、①及び③については事業者の負担への配慮、②は民法上の規律との整合性※5を念頭に置いたものであると考えられます。

  1. 当該個人情報取扱事業者が、当該個人情報が16歳未満の者のものであることを知らないことについて正当な理由がある場合(改正法案40条の2第1項1号)
  2. 本人の法定代理人が当該本人の営業を許可していた場合であって、当該個人情報取扱事業者が当該営業に関して当該個人情報を取得したとき(改正法案40条の2第1項2号)
  3. 本人に法定代理人がない場合又は当該個人情報取扱事業者が本人に法定代理人がないと信ずるに足りる相当な理由がある場合(改正法案40条の2第1項3号)

(4) 個人関連情報の取扱いに係る規律への影響

 個人関連情報取扱事業者が16歳未満の子どもに関する個人関連情報を取り扱う場合についても、法31条の適用に関して法定代理人への読替規定が置かれており、上記で述べた内容と同様の規律が提案されています(改正法案40条の2第2項)。

2. 今後対応を検討すべきポイント※6

(1) 規律の適用範囲及び年齢確認の要否

 改正法案が成立した場合には、16歳未満の子どもの個人情報等を取り扱う場合の確認方法、並びに法定代理人への通知及び法定代理人からの同意取得の方法について、国会での法案審議や法案成立後のガイドライン・Q&A等で明確にされていくことが期待されます。改正法案においては、少なくとも文言上は子どもをターゲットとして設計されたサービスに限定して新たな規律を課すわけではなく、一定の適用除外の場面に該当しない限り上記の通知義務・同意取得義務の適用対象になる建て付けとなっていることから、事業者としても、除外事由への該当性を含めて対応を検討していく必要性があります。

 多くの事業者が一般に依拠することがあり得る適用除外としては、「当該個人情報取扱事業者が、当該個人情報が16歳未満の者のものであることを知らないことについて正当な理由がある場合」(改正法案40条の2第1項1号)が挙げられます。具体的にいかなる場合に「正当な理由」があると認められるのか(例えば、サービスの性質上、明らかに16歳未満の子どもによる利用が想定されないサービスである場合には「正当な理由」があると認められるのか、あるいは、サービスの性質にかかわらず年齢確認を行うことが必要になるのか)は、実務上大きな論点になると思われます。現状では、一定のサービスを除けば、本人が16歳未満の子どもであるかを特段確認せずに当該子どものデータを取得している(可能性のある)事業者は多いと思われ、この点については、国会審議やガイドライン・Q&A等での早期の明確化が必要な点であると考えられます。

(2) 年齢確認の方法

 上記(1)を踏まえて、「正当な理由」があると言えるためには年齢確認を経ることが必要である場合も、いかなる方法により年齢確認を行う必要があるか、といった点も実務上重要なポイントになると考えられます。年齢確認の手法については、諸外国での議論も参考になると考えられますが、例えば、2024年2月に公表された「Research report: Mapping age assurance typologies and requirements」(Raiz Shaffique, M., & van der Hof, S. (2024))※7では、年齢確認は一般的に、自己申告、年齢検証、年齢推定の3つの類型に分けることができ、より具体的には、非網羅的なリストではあるとしつつ、(i)自己申告(個人が自身の年齢を申告したり年齢層を確認したりするものの、その申告を証明する証拠を一切提示しない方法)、(ii)本人確認済みの身分証明書(パスポート等)、(iii)クレジットカード、(iv)自己主権型ID(Self-sovereign identity)(ユーザーのデジタルIDを作成するためにブロックチェーン等の分散型台帳技術を活用する方法)、(v)アカウント保有者による確認(プラットフォームの現在の確認済みアカウント保有者が、別のユーザーがプラットフォームを利用するために必要な年齢に達していることを保証する方法)、(vi)クロスプラットフォーム認証(Google、Apple、Microsoft等の大規模プラットフォーム上の既存のユーザーアカウントを利用して、ユーザーの年齢を認証する方法)、(vii)顔による年齢推定、(vii)行動プロファイリング、(ix)能力テスト(例えば、年齢を推定するために、言語テストやパズルを解く等、ユーザーの適性や能力をテストすることで年齢を推定する方法)、(x)第三者の年齢確認サービスが挙げられています。

 本人の自己申告以外の方法による年齢確認が求められる場合には事業者に大きな負担となり得ることを考えると、自己申告が「正当な理由」として許容されるかが実務上重要なポイントになるものと考えられます。「自己申告」は、年齢確認の方法として簡便な方法と言えますが、本人が虚偽の申告をすることも容易であるため、年齢確認の有効性が高いとは言えないことに注意が必要です。「正当な理由」の判断にあたっては、サービスの性質、16歳未満の子どもがアクセスする蓋然性、事業者の認識、自己申告の具体的な方法・画面表示等が考慮されるのではないかと思われますが、判断基準が明確化されることが望まれます。

 年齢確認に関するフローを新たに設けようとする場合には、既存システム改修や事業者内部での運用変更・構築等に時間を要することが見込まれるところ、ガイドラインやQ&A等により具体的な判断基準がある程度明確化されることを待ってから検討を開始することでは改正法の施行に間に合わない可能性もあるため、どのような方法を採り得るか、どのような対応が必要になるかについて、国会審議の状況にも注視しつつ早期に検討を進めていくことが望ましいと考えられます。

(3) 本人が16歳未満の子どもである場合の法定代理人からの同意取得/法定代理人への通知の手続き

 また、上記(2)の年齢確認の結果、本人が16歳未満の子どもであることが判明した場合の法定代理人の同意の取得の方法についても具体的なルールが作成されることが期待されます。この点に関しても、本人と法定代理人との関係について、自己申告に依拠することで足りるのか、それとも何らかの書面の提出等を要求するのかといった点も実務上の負担に影響するところです。例えば、13歳未満の子どもの個人情報の保護を定める米国のCOPPA(及びそれに基づくCOPPA規則)では、検証可能な親権者の同意の方法として、親権者に署名させた同意書を、郵送、ファクシミリ又は電子的なスキャンにより事業者に返送させる方法や、取引に関連して、親権者に対し、クレジットカード、デビットカード又は各個別取引ごとに主たる口座名義人へ通知がなされるオンライン決済システムの利用を求める方法等が列挙されており、改正法案の下でもこのような確認が求められるのかについては注視する必要があると考えられます。

 また、法定代理人への通知のみが必要となる場合にも、そもそも通知のために法定代理人の連絡先の情報を取得しておく必要があるのか、それとも本人を通じて法定代理人への通知をすることも許容される場合があるのか、といった点により、実務上の負担が大きく変わり得るところと言えます。

(4) その他の対応を検討すべき点

 上記の他にも、ある本人について16歳未満の子どもであることが事後的に発覚した場合に、どのような対応をとるか(法定代理人への通知や法定代理人からの同意取得を行うか、あるいは情報を削除するか等)についてのフローを決めておくといった対応も必要になってくると考えられます。

利用停止等・第三者提供の停止の請求

 現行法上、利用停止若しくは消去(以下「利用停止等」といいます。)又は第三者提供の停止の請求は、一定の法令違反、利用する必要がなくなった場合、漏えい等の報告対象事態が生じた場合その他本人の権利又は正当な利益が害されるおそれがある場合に可能とされています。

 改正法案35条9項では、一定の場合を除き、16歳未満の本人は、個人情報取扱事業者に対し、自己が識別される保有個人データについて、その利用の停止等又は第三者提供の停止の請求を可能としています。

 かかる請求が認められない一定の場合としては、以下の場合が含まれます※8

  1. あらかじめ法定代理人の同意を得て取得した場合(1号)
  2. 法令に基づいて取り扱う場合(2号)
  3. 人の生命、身体又は財産の保護のために取り扱う必要がある場合(3号)
  4. 本人との間の契約の履行のために必要やむを得ないことが明らかである場合、その他取得の状況からみて16歳未満の本人の権利利益を害しないことが明らかな場合として個人情報保護委員会規則で定める場合(8号)
  5. 取得時点において本人の法定代理人、国の機関、地方公共団体、学術研究機関等により公開されていたものである場合(9号)
  6. 法定代理人が本人の営業を許可している場合において、当該営業に関して取得したとき(10号)
  7. 本人が自らが16歳以上であると信じさせるために詐術を用いていた場合(11号)
  8. その他①~⑦等に準ずるものとして政令で定める場合(12号)

 個人情報取扱事業者としては、上記のような除外事由が無い限り、16歳未満の本人からの改正法案35条9項の請求を拒むことはできないことになるため、利用停止等や第三者提供の停止に関する請求を受けた場合の対応プロセス、判断基準等を設ける必要があります。この点、あらかじめ法定代理人の同意を得て取得した保有個人データについては利用停止等又は第三者提供の停止に関する請求に応じる必要はないとされていることを踏まえ、16歳未満の子どもの個人情報を取得する際に可能な限り法定代理人の同意を得るようにする対応も検討に値します。また、今後、個人情報の保護に関する法律施行令(以下「施行令」といいます。)や個人情報保護委員会規則(以下「規則」といいます。)において定められる事項、及び各除外事由についての国会審議やガイドライン・Q&A等における明確化(例えば、いかなる場合に「詐術を用いていた」と扱われるか)を注視する必要があります。

未成年者の最善の利益を考慮する責務等

1. 個人情報取扱事業者の努力義務

 改正法案58条の3第1項では、個人情報取扱事業者等は、未成年者に関する個人情報等の取扱いについて、この法律の規定を遵守するとともに、その年齢及び発達の程度に応じて、その最善の利益※9を優先して考慮した上で、未成年者の権利利益を害することがないように必要な措置を講ずるよう努めなければならない旨を規定しています。

 このような努力義務が課されることによる実務上の影響は、ガイドライン・Q&A等において具体的にどのような対応が努力義務の内容として示されるかにもよると考えられます。改正法案58条の3第1項が「この法律の規定を遵守するとともに」と規定していることを踏まえると、形式的に法に基づく規律を遵守するだけでは足りず、未成年者の利益の観点から追加的な対応が求められるとの解釈が導かれる可能性も考えられます。例えば、厳格な年齢確認の実施、取得する情報の内容や利用目的の限定、通知すべき事項を伝える際により平易な表現を用いること、取得後における慎重な取扱い(第三者提供、安全管理措置等)といった様々な場面に影響する可能性があるように思われます。また、未成年者の「年齢及び発達の程度に応じて、その最善の利益を優先して考慮」という文言からは、個人情報保護に関する影響評価(PIA)の実施が期待されているという見方もできるように思われます。

2. 法定代理人に求められる事項

 改正法案58条の3第2項では、未成年者の法定代理人に対して、開示等の請求等(16歳未満の本人の法定代理人の場合には、法定代理人としての同意を含みます。)をするにあたっては、本人の最善の利益を優先して考慮しなければならない、と規定しています。

 現行法では法定代理人に義務を課す規定はありませんが、この規定は、改正法案の下では未成年者や16歳未満の子どもの個人情報等の取扱いに関して法定代理人の関与がより重要なものとなっていることに鑑みて本人の最善の利益を考慮すべきことを法定代理人に対して求めている規定であると考えられます。かかる規定は直接に事業者に義務を課すものではありませんが、事業者としては、例えば、法定代理人からの同意を得るにあたって、本人の最善の利益を考慮するための法定代理人の判断に資するような情報があれば当該情報提供を検討する、といったことは望ましい対応(上記1の努力義務に含まれる対応)と位置づけられる可能性があるように思います。

その他の関連規定

1. 課徴金

 16歳未満の子どもの個人情報について読み替えて適用する場合を含む法27条1項に違反する個人データの第三者提供も課徴金の対象行為とされています(改正法案148条の3第1項3号)。

2. 行政機関等

 行政機関との関係でも、行政機関の長等に対して、16歳未満の子ども及び未成年者の個人情報等の取扱いに関して個人情報取扱事業者に適用されるものと同様の追加的なルールが課されています(改正法案71条の3及び125条の2)。

おわりに ― 今後の展望

 本改正法案は、16歳未満の子どもに関する個人情報の取扱いについて、従来の実務運用に委ねられていた同意取得に係る点を明文化し、事業者に対してより具体的な対応を求めるものとなっています。その一方で、年齢確認の要否・方法や、「正当な理由」の解釈、法定代理人による同意取得・通知の具体的手続き、利用停止等又は第三者提供の停止の請求に関する対応プロセスや判断基準、未成年者の最善の利益の考慮の在り方等、多くの重要な論点が今後の政令・規則、ガイドラインやQ&A等に委ねられている状況にあります。特に、事業者の負担と子どもの保護とのバランスをどのように図るか、また、自己申告を含む年齢確認手段の許容範囲や実務的な運用水準がどの程度求められるかは、具体的な制度設計の方向性によって実務への影響が大きく異なる点であり、引き続き動向を注視する必要があります。

 また、改正法案が成立してから施行までに一定の準備期間が見込まれているとはいえ、年齢確認フローの構築、同意取得・通知プロセスの見直し、利用停止等請求への対応体制の整備等、システム・オペレーション双方にわたる対応が必要となる可能性があります。加えて、未成年者の最善の利益の観点からの対応も、単なる形式的な法令遵守にとどまらず、サービス設計やデータ利活用の在り方にも影響を及ぼし得るものと考えられます。過度な制限により子どものアクセスや活動機会を不当に制約することがないよう留意しつつ、リスクベースでの合理的な対応を検討することが重要です。したがって、事業者としては、現時点から自社のデータの取扱状況を整理し、想定される規律適用の範囲や対応オプションを検討するとともに、今後公表されていくであろう詳細ルールを踏まえて柔軟に対応できる体制を整備していくことが望まれます。

脚注一覧

※1
なお、改正法案40条の2第1項柱書きにおける読替方法について、いくつかのパターンがあり、単に「本人」を「本人の法定代理人」と読み替える場合の他、「本人に/本人へ/本人の」を「本人の法定代理人に/本人の法定代理人へ/本人の法定代理人の」とする読替、及び「本人」を「本人又は法定代理人」とする読替も定められています。これは、現行法で「本人」と用いられている箇所について改正法案においても引き続き「本人」の文言のままにすべきである箇所が存在することを理由にするものであり、このような複雑な読替方法になっていることから、読替の対象になる「本人」かどうかについては個別に確認することが必要です。

※2
本文で述べた他にも、改正法案で新設される18条3項7号、20条2項7号、27条1項8号及び35条7項9号(個人情報保護法に基づく義務の例外としての「本人との間の契約の履行のために必要やむを得ないことが明らかである場合その他当該個人情報の取得の状況からみて本人の意思に反しないため本人の権利利益を害しないことが明らかである場合として個人情報保護委員会規則で定める場合」)についても、「本人の意思に反しないため本人」とあるのが「本人」と読み替えられています。

※3
本文で述べた通知義務の他にも、特定生体個人情報の取扱いに際しての利用目的等の通知等(改正法案21条の2第1項)、及び、保有個人データに関する事項の公表等についての32条1項についても、利用目的等について法定代理人に通知し、又は法定代理人が容易に知り得る状態に置かなければならないという規定内容になっています。

※4
なお、利用目的の制限の例外、要配慮個人情報の取得に係る同意取得の例外、第三者提供の同意取得の例外においても、それぞれ読替規定の対象になっていますので、例外規定への該当性を検討するにあたっては当該読替をした上で検討する必要があります(例えば読替後の規定内容として以下のとおりです。)。

  • 「人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合であって、本人の法定代理人の同意を得ることが困難であるときその他本人の法定代理人の同意を得ないことについて相当の理由があるとき。」(法18条3項2号、20条2項2号、27条1項2号)
  • 「公衆衛生の向上又は児童の健全な育成の推進のために特に必要がある場合であって、本人の法定代理人の同意を得ることが困難であるときその他本人の法定代理人の同意を得ないことについて相当の理由があるとき。」(法18条3項3号、20条2項3号、27条1項3号)
  • 「国の機関若しくは地方公共団体又はその委託を受けた者が法令の定める事務を遂行することに対して協力する必要がある場合であって、本人の法定代理人の同意を得ることにより当該事務の遂行に支障を及ぼすおそれがあるとき。」(法18条3項4号、20条2項4号、27条1項4号)

※5
民法6条では、「一種又は数種の営業を許された未成年者は、その営業に関しては、成年者と同一の行為能力を有する」と規定しています。

※6
改正法の施行日前になされた本人の同意については本人の法定代理人の同意とみなす旨や、本人に対してなされた通知について法定代理人への通知とみなす旨等の経過規定も併せて設けられています(改正法案の附則5条、6条)。

※7
同報告書は、European Schoolnet (EUN) が調整し、欧州委員会が委託した「Better Internet for Kids (BIK)」プロジェクトの一環で作成された報告書です。また、同報告書は、欧州のGDPRに関して欧州データ保護会議が2025年2月に公表した「年齢確認に関する声明」や、デジタルサービス法に係る欧州委員会が2025年7月に公表した「未成年者のオンライン上における高水準のプライバシー、安全性及びセキュリティを確保するための措置に関するガイドライン」においても参照されています。

※8
本文で掲げた以外にも、改正法案35条9項各号においては、公衆衛生の向上又は児童の健全な育成の推進のために取り扱うことが特に必要である場合(4号)、国の機関若しくは地方公共団体又はその委託を受けた者による法定事務の遂行に協力するために必要である場合(5号)、学術研究機関等が、学術研究目的で取り扱う必要がある場合(個人の権利利益を不当に侵害するおそれがある場合を除く。)(6号)、学術研究機関等と共同して学術研究を行う場合において、当該学術研究機関等から当該保有個人データを取得し、学術研究目的で取り扱う必要がある場合(個人の権利利益を不当に侵害するおそれがある場合を除く。)(7号)等が除外事由として掲げられています。

※9
なお、未成年者の「最善の利益」が何であるかについては、例えば、子ども本人の意思と法定代理人の意思が相反するような場合等、事業者として判断することが難しい場合もあり得ると考えられ、この点については具体的にどのような場面でどのように判断をするべきかという点に関して、解釈の明確化が望まれる事項であると考えられます。

本ニュースレターは、各位のご参考のために一般的な情報を簡潔に提供することを目的としたものであり、当事務所の法的アドバイスを構成するものではありません。また見解に亘る部分は執筆者の個人的見解であり当事務所の見解ではありません。一般的情報としての性質上、法令の条文や出典の引用を意図的に省略している場合があります。個別具体的事案に係る問題については、必ず弁護士にご相談ください。


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