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商標の類否判断において「取引の実情」を考慮して、一定の時期以降は誤認混同のおそれを否定した東京地裁令和8年4月24日判決〔Zoom事件〕の概要

著者等
粂内将人佐藤巴南本田彩葉(共著)

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出版社
長島・大野・常松法律事務所
書籍名・掲載誌
NO&T IP Law Update ~知的財産法ニュースレター~ No.46(2026年8月)
業務分野

※本ニュースレターは情報提供目的で作成されており、法的助言ではありませんのでご留意ください。また、本ニュースレターは発行日(作成日)時点の情報に基づいており、その時点後の情報は反映されておりません。特に、速報の場合には、その性格上、現状の解釈・慣行と異なる場合がありますので、ご留意ください。

1 はじめに

 令和8年4月24日、東京地方裁判所は、原告が、オンライン会議システム「Zoom」のサービスを提供する米国法人及び日本の販売代理店により原告の商標権が侵害されたと主張した事案において、米国法人に対し約1億6,600万円、日本の販売代理店に対し約1,600万円の支払いを命じた上で、被告各標章の使用の差止め等のその余の請求を棄却する判決を下しました(以下「本件各判決」といいます。)※1

 本件各判決は、商標権侵害における商標の類否判断において、令和2年6月までは、誤認混同のおそれを肯定し、被告による被告各標章の使用が商標権侵害に該当することを認めながら、令和2年7月以降については、誤認混同のおそれを否定し、商標の類似性を認めませんでした。このように、原告商標及び被告各標章の表示自体に変化がないにもかかわらず、被告各標章の著名性の獲得という取引の実情の変化により、一定の時期以降は誤認混同のおそれを否定し、商標権侵害を認めなかったという点において、本件各判決は注目されます。

 本ニュースレターでは、本件各判決のうち、商標の類否判断における取引の実情に関する考慮を中心に検討します。

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